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12月8日(月)シン・校長室だより「学校の質は校長の質を超えられない」のか ~校長としての矜持~

「学校の質は校長の質を超えられない」のか
~校長としての矜持~
「学校の質は校長の質を超えられない」、以前に全国連合小学校長会理事会資料にあった言葉です。この言葉を目にした時、「なるほど」と納得した反面、「学校は校長の質(出来)次第なのか。それだけではないだろう。」という疑問が湧いてきました。同時に、「学校の質とは何か。」とも考えました。
まず、「校長の質」についてですが、「学校経営」は、校長の基本構想のもと、「チームとしての学校」の重要性が指摘されています。校長一人で学校運営をしていくわけではありません。むしろ、校長一人があたふた動いている学校ではなく、それぞれの教職員が自ら動くような雰囲気の学校づくりを、地道かつ大胆に行うことが大切です。わたし自身、まだまだ、自分が思い描いている校長像とは、ほど遠く、これからも「常に学び続けて」いかなければなりません。教職に、「これでよし。」はありません。日々、自己研鑽だと考えています。「校長の質」の「質」とは、「資質」と捉えました。
次に、「学校の質とは何か。」について考えていきたいと思います。「教育の質」という言葉は、なんとなくイメージできます。「質の高い教育」とも言います。そうすると、「学校の質」の「質」とは、「本質」ではないかと推察されます。このように考えると、やはり、「学校」とは「人格の完成を目指した学びの場」となります。そこには教職員だけがいるのではありません。子供たちもチームの一員です。ただ、チームワークが乱れていると、チーム力を発揮できません。今いる一人一人の個性や適性を十二分に引き出し、それぞれの力が発揮できる組織としての「チーム」の大切さを、最近つくづく感じています。
いよいよ本題の「学校の質は校長の質を超えられない」についてですが、ただ手をこまねいているだけでは「超えられない」ことは明白です。校長の責任は重大です。「チームの力量」(教職員、子供、それと保護者の応援)を機能させることにより、「学校の質」を向上させることが可能となります。
教育とは本当に難しい営みです。であるならば、わたしたち教師の心を震わせるのは、順風満帆で自信に満ち溢れた言葉などではなく、「真摯な苦悩を経た上での力みのない矜持の言葉」なのではないでしょうか。困難な中にあって、どうしても「逃げたい」、「面倒」、「無難に」という弱い自分が出てしまうことがあります。子供たちや教職員の幸せを願い、これからの学校が直面する困難や大きな課題に対して、校長としての「矜持」をもって立ち向かう勇気と気高い志の大切さを再確認しています。