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卒業証書授与式

18名が本校を巣立っていきました。

卒業証書授与の際には、どの子もしっかりと校長の目を見つめ、感謝とこれからの決意が伝わる素晴らしい態度でした。

また、「わかれのことば」からは、卒業生一人一人の思いがしっかりと伝わりました。

式の終わりには、保護者の方から身に余る感謝のお言葉をいただきました。誠にありがとうございました。

学校長式辞(一部省略)

日差しは日に日に暖かみを増し、春の訪れを感じさせる今日のよき日、来賓の皆様方のご臨席を賜り、第126回森山小学校卒業証書授与式を執り行うことができますことに、高いところからではございますが心より感謝申し上げます。また、本式典開催にあたり、来賓の皆様、保護者の皆様には感染防止対策にご協力いただいておりますことに、重ねてお礼を申し上げます。

新型コロナウイルスへの対策が新たな段階に入ろうとしている中、今回は3年生以上の児童が式場に参列、参列を見合わせた1、2年生につきましても昨年同様、教室で卒業式に参加し、卒業生に祝福の気持ちを抱きながらテレビ画面を見つめているはずです。

さて、卒業される18名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。今、みなさん一人一人に、卒業証書を手渡しました。みなさんにとってこの世に一枚しかない小学校の卒業証書を手渡すことは、私にとっても大変名誉なことであり、その巡り合わせに感謝すると共に、重責を果たすことができたことに安堵しているところです。

卒業生のみなさん、「かがやく陽光豊かな大地青空広くながめる瞳」、みなさんは、どんな風景が思い浮かびますか。いうまでもなく、校歌の一節です。登下校時、目の前に広がる田園、運動場で見上げた大空、教室の窓に映える山麓の緑。校歌では、「素直に清くふくらむ胸で正しくのびゆく」と続きます。あなたがつらい時や悲しい時も、くやしくて涙した日も、森山の光と風、豊かな大地と水は、あなたたちをやさしく包み、あなたたちを素直な心をもつ人に育ててくれました。

「元気に満ちた笑顔と笑顔楽しく学びあふれる望み」、みなさんは、誰の笑顔が思い浮かびますか。楽しかった思い出にはいつも、たくさんの笑顔があったはずです。行事の時には何をおいてもかけつけ、応援してくださった地域の方々の温かい笑顔、困ったときに勇気づけてくださったご家族の優しい笑顔。校歌では、「手に手を取って昨日も今日も明るく伸びゆく」と続きます。あなたたちの周りのたくさんの笑顔が、あなたたちを周囲の人を信頼し、協力することができる人に育ててくださいました。みなさんは、校歌でよみこまれた校訓、「強く正しく明るく」の言葉のとおり、この6年間で立派に成長し、今日の卒業式を迎えられました。この3年あまり、校歌を歌いたくても歌えない状況が続きました。森山小学校の一員として校歌を歌うのも、今日、この卒業式が最後になります。ご家族をはじめ、これまで支えてくださった地域の方々への感謝の気持ちをこめて、最後の校歌を堂々と歌ってください。

先日、宇宙航空研究開発機構が十四年ぶりに実施した宇宙飛行士の選抜試験で、過去最多の4127人の中から、二人の方が選ばれた、という話題が巷を賑わしました。およそ二千人のうち一人という超難関を突破したのは、諏訪理さんと、米田あゆさんという方です。会見では、宇宙飛行士というとてつもない夢を実現させた二人が、宇宙飛行士を目指すきっかけとなったことに触れていました。諏訪さんは、小学生のときに雑誌の企画でNASAアメリカ航空宇宙局を訪れ、そのとき、アポロ17号の船長、月面着陸した最後の人類といわれるユージン・サーナン宇宙飛行士に会うという、貴重な経験がきっかけとなったそうです。一方の米田さんは、子供のころ父親に買ってもらった元宇宙飛行士で医師の向井千秋さんの伝記を読んだことだそうで、小学校の卒業文集にも「宇宙飛行士になりたい」と書いたそうです。さて、みなさんのなかにも、もうすでにきっかけをつかみ、将来の夢に向かって努力している人もいるかもしれません。そのような人も含め、このお話から私がみなさんに伝えたいこと、それは、選り好みをすることなく、様々な人の話に耳を傾け、様々な本を読み、様々なことに挑戦することの大切さです。学習も同様です。「この勉強は一体何の役に立つのだろう」と思うような難しい内容もあります。「この勉強は自分に役に立たない」などと決めつけてはいけません。その勉強は、将来のあなたが必要なものなのかもしれないのです。様々なことに臆せず、果敢に挑戦しようとする意欲が希望を生み、その希望がさらに夢実現への原動力となるのです。無限の未来を信じ、挑戦を続けてください。先生方全員が、みなさんを祝福し、応援しています。

保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。たくましく成長したお子様の姿に喜びもひとしおのことと存じます。特にこの一年は、児童会やレッツ森山班での活動をとおして、最高学年としての立場を自覚し、リーダー性を培いながら、責任を立派に果たしました。これもひとえに、保護者の皆様が、時には相談相手となり、時には叱咤激励しながら、ご家庭でお子様を支えてくださったお陰です。今日までお子様を愛おしみ、健やかに育ててこられましたご苦労に敬意を表しますと共に、これまで本校教育推進のためいただきましたご厚情に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
結びに、卒業生のみなさんに今年もパーソナルコンピュコンピュータの父と呼ばれるアラン・ケイ氏の言葉を贈ります。「未来を予測する最も良い方法はそれを発明することである。」みなさんの未来は、みなさん自身の手の中にあります。中学校生活を,そしてその先の未来を,自分自身の手で輝かせてください。
卒業生のみなさんの前途に幸多かれとお祈りして、式辞といたします。

令和5年3月16日
吉野川市立森山小学校長三橋孝史