表彰式の後、第2学期終業式を行いました。
学校長式辞と校歌斉唱を行い、式の後、生徒指導担当より冬休みの生活について話がありました。
式辞では、「始末」という言葉について話しました。
恥ずかしながら掲載させていただきます。
*
*
長かった2学期が終わろうとしています。
皆さんにとって、2学期はどんな学期だったでしょうか?楽しいことや思い出に残ったこと、頑張った成果が出せたことなどあったでしょうか?
少なくとも私はどの学年を見ていても毎日が新鮮で、授業中は集中して、かつ楽しそうに学習に取り組んでいる姿が印象的でした。そして、行事では、特に徳中祭表現の部、展示の部そして合唱フェスティバルなど、学級や学年、部活、有志が団結し、素晴らしい成果をあげ、見る人に感動を与えてくれたと感じています。
また、2年生は中学校最大の行事である修学旅行がありましたが、行く先々でその場に応じた行動や態度がとれ、お褒めの言葉をいただいたと聞いています。これから3年生が進路決定に向けて忙しくなるので3年生に変わって,一回り成長した2年生が学校をリードして行ってくれることを期待しています。
2学期のことはこれくらいにして、終業式ということで、しばらく家庭を中心とした生活に変わるので、何か伝えたいと思い、自分の経験から「始末」という言葉についてお話しします。
「始末」という言葉は私の両親がよく使っていました。どんな意味か分かりますか?実はいくつかの意味があり、一般的に使われるのは、「使ったもの始末する」というように片付けるという意味で使われることが多いです。でも今日言いたいのは、別の意味です。私が子どもの頃、両親がよく「始末せえよ」と口癖のように私に言っていました。意味は「ものを大事にする」とか「お金の無駄遣いをしないようにする」でした。この言葉は両親が私に教えてくれた人としての生き方だと思っています。無駄遣いをして豊かな暮らしに慣れてしまうと、人間の感覚は麻痺してついついお金を使いすぎてしまいます。徳島県民は貯蓄をよくすると聞いたことがあります。それは、お金の大切さをよく理解していて、自分の老後や家族の将来のためにお金を貯めておこうとしてきた結果だと思います。
今はコンビニやスーパー・ショッピングセンターなどへ行けば、大抵のものは買うことができます。そして、ネットショッピングやオークションサイトなどをスマートフォンやタブレット等で利用すれば、家庭に居てもほとんどのものが宅配便で届きます。
ただ、近い将来、中学校生活を終えて、それぞれの進路に進み、いずれは独り立ちしていく皆さんには、着る服、食べるもの、住むところといったいわゆる衣・食・住にかかる費用を始め、通信費、交通費、光熱費そして税金など、たくさんのお金がかかってきます。どうしても必要な費用は仕方がないのですが、無駄にお金を使うことがないようにしてほしいと思います。そして、本当に必要なものやどうしても欲しいものを買って長く大切に使ってください。これからますます現金をつかわないキャッシュレスの時代に移行して行くと思いますが、麻痺することなく「始末する」生き方ができれば地球にも優しい、本当の意味で豊かに生きることにつながると思います。
この冬休み、年末年始でお年玉など臨時収入があるかもしれませんが、このような機会だからこそ大切なお金の使い方について考えてみてほしいと思いお話ししました。ものを買うときには、「始末」という言葉を思い出し、「今必要かどうか、本当に必要かどうかをしっかり考えて買うかどうか判断してほしい」と思います。
最後に、この冬休み、3年生は受験勉強で忙しい日々でしょうが、誰もが通る道なので自分だけでないという気持ちで、まずは休み明けの第3回基礎学力テストに向けて全力で頑張ってみてください。
1・2年生もテストに向けて勉強を頑張ってほしいですが、部活そして家の大掃除や家庭の行事も大切にして、1年間の終わりと始まりを意識して過ごしてみてください。
大きな事故や病気もなく、新鮮な気持ちで令和7年を迎え、3学期始業式に元気に登校してきてくれることを願っています。