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徳島市富田中学校

♪ 風はいつも強く吹いてる 走る走る 俺たち ♪

 2学期がスタートして,3週間近くが過ぎました。新型コロナウイルスは,ピーク時から減少傾向にはありますが,それでも200人~300人オーバーの日々です。デルタ株からオミクロン株に変わって,重症者が減ったとはいえ,二桁の感染者数に驚いていた頃からまだ1年しか経っていないというのに・・。先日のテレビ番組で,以前から私が信頼して聞いている京都大学のウィルス研究の先生(「私は,政府の専門委員会からは煙たがられています」とおっしゃる方です)が,なるほどと思える事を言っていました。「空港での水際対策って言いますが,それは感染者の少ない国が,自国で広がるのを懸念して行う方策ですが,今日本は世界一の感染国です。新しい変異株の流入を阻止すると,言う方もいますが,変異株というのは感染者数の多いところで変異するのが普通です」という話でした。他国では重症者が少なくなって,検査する人が減ったというのもあるでしょうが,今後の見通しはどうなるのか,インフルエンザの大流行も予想されていますし心配はつきません。ワクチン接種も新しいタイプでの接種が始まるという一方で,世界一のワクチン接種国となった日本が,それが政治的に利用されているなどというきな臭い情報も流れていて,混乱に拍車がかかっているようにも思います。普段子どもたちに話している正しい情報を取捨選択する情報活用能力が,我々大人にも求められています。それと,重症者が少ないとはいえ,感染した人の中には,倦怠感やのどの痛みが続くという後遺症的な話もよく聞きますが,これについても前述の専門家の先生からの話に私は納得しました。「皆さんは,後遺症とよく言っていますが,果たしてそれは後遺症なのかという例が多いです。このウイルスは,陽性と判断されて10日して熱も下がれば,完全に回復したのでは無く,ウイルス感染というのは,数週間から1ヶ月,なかには1年近くかかって,ゆっくりと回復してゆくことも多いですから,後遺症が続いていると心配しすぎず,身体がゆっくりと治癒に向かっていると理解してください。」との事でした。ウイズコロナを迎えて,そのメカニズムをしっかりと理解して,学校経営を進めなければと,肝に銘じた次第です。

 さて,子どもたちの感染拡大が心配されましたが,9月10日に無事文化祭は実施することができました。夏休み後半,徳島県下の感染爆発の影響で,8月末の登校日をリモートで実施したため,文化祭の練習が夏休み中にほとんどできないまま,2学期を迎えました。何とか予定どおり開催できるように,先生方が知恵を出し合って,各学年の練習時間を確保し,ほぼ1週間でどの学年も想像以上の完成度に仕上がりました。本当に子どもたちのたくましさ,そして先生方の熱量に感心しました。当初,3年生は全員体育館で見学できるようにと考えていたのですが,少しでもスペースを取って,密を避ける意味からも昨年同様,見学は教室で行うことにしました。その分,体育館の後ろ半分が,次の準備に使えると共に,昨年からお世話になっている,県西部美馬市の「谷本電気商会」さんの音響や照明,カメラの切り替え等の調整卓も広く取れて,昨年以上に,音響も照明もグレードアップしていて,素晴らしい舞台演出をしていただきました。何より,教室への配信はZoom等によるインターネット接続では無く,全クラス(職員室へも)に専用の回線を引っ張ってのライブ中継ですから,画質や音質が違います。子どもたちも大いに盛り上がっていました。プログラム最後の締めは,伝統の「富中応援歌」を生徒会メンバーが拳を振って歌い上げました。応援歌.mov この模様は,昨年同様,保護者の皆さんには来月の休日にビデオ鑑賞していただくことにしています。今年は校区内にあるコンベンションセンター「アスティとくしま」で上映することにしています。コロナ禍でやむを得ず実施してきた文化祭の開催方法ですが,短時間で集中して内容の濃い練習ができ,十分な成果が見られたので,アフターコロナになってもこの方法を踏襲していくのもいいのかな,と先生方と話し合っています。まさに,ピンチをチャンスにできた好例だと思っています。先生方も全員が「昭和のダンスメドレー」ということで,チームを組んでそれぞれが懐かしいヒット曲に合わせてのダンスを忙しい合間をぬってビデオ撮りをしました。平成生まれの教職員が半数なのに,私のような世代に合わせてくれて,生徒会担当の教員が懐かしの曲をチョイスしてくれました。それで管理職へのお題は表題の曲,サンプラザ中野くん(”くん”までが名前)さんの名曲「Runner」です。
https://www.youtube.com/watch?v=KWZf8MrUm2U 1988年リリースですが,30年経って,2018年に平成30年バージョンとして再リリースされました。今でも応援歌の定番曲で,高校野球の応援でもよく耳にします。 ♪ 風はいつも強く吹いている 走る走る俺たち 流れる汗もそのままに ♪

かげりのない少年の季節はとっくに過ぎ去っていきましたが,次の新しい世代へバトンを渡してしっかりと繋いでいくと共に,気持ちはまだまだしっかりと走り続けたいと思っているのですが・・。ところで,「風はいつも強く吹いている」と言えば,今日敬老の日19日は,台風14号の接近で外は大変な情況です。昨日(日曜日)は,九州方面を縦断したために,四国は台風の東側に位置するため,雨は少なかったものの大変な強風でした。金曜日から土曜日にかけて,先生方がサッシの目止めや,飛びそうなものをほとんど収納してくれていました。しかしながら,本校の校舎は大変歴史のある建物です。2階建て(一部3階)という構造のためか,県下でも有数の長寿命の校舎です。昨年講演にいらした県外出身の大学の先生は「何か,ノスタルジックな雰囲気がいいですねぇ。」とおっしゃり,休日に立ち寄ってくれた文部科学省の視学官は,私が小さなシリンダーキーで施錠するのを見て,「こんな広大な校舎や敷地で,それくらいの施錠で済むというのは,よほど学校が落ち着いてるんだね。それに街中の学校で昭和の建物の雰囲気が残ってる,こんな中学校は全国でも珍しいよ。」と褒めて(!)いただきました。私は,ご存じのように(知らん<笑>)古い機器が好きで(教科の影響もあります。授業で技術の発展を子どもたちに視覚的に見せたくて,古い電気製品等を買い求めている!というのが家族への言い訳でした<苦笑>)昭和7年製のカメラや,蓄音機,オープンリールのレコーダー,自分が小学生や中学生の時に使っていたラジカセやラジオをまた見つけて購入し,今でも完動の状態で使っています。従って,古い校舎もノスタルジーを感じますが,子どもたちにはより良い環境で学校生活を送って欲しいという思いがあります。また話がいつものように逸れましたが,今回の台風は「かつて経験したことの無いほどの・・」「命を守る行動を・・」という言葉が早くから,TV,ラジオで連呼されていました。自然災害から身を守るために早め早めの避難,そして対策をするのに超したことはありません。たしかに昨夜からかなり風が強く,校長室でいるとすぐ横の広大な運動上を風が吹き抜けるので,なかなか迫力のある音がします。新しい校舎だと鉄骨だし,それほど心配も無いかも知れませんが,本校の5棟のうち,一番歴史のある校舎は昭和34年竣工ですから,雨漏りも当然あります。地域にお住まいで,60年前に本校を卒業した方でも「この校舎の2階が3年生の時の教室だったんでよ(だよ)」と懐かしがってくれるのですが,そういう学校ってホント貴重ですよね。

 台風の方は,今は少し小康状態です。昼過ぎに凄い勢いで雨が降って,校長室と運動場の間の「グリーンベルト」と呼んでいる通りは,みるみる水が溜まってしまいました。運動場の様子.mov また今朝,校長室に来るとTVが映りませんでした。職員室のTVも同様です。屋上へ上がってコネクター類を確認しましたが,風で BOXのフタが開いていたものの,それ以上の点検は,あまりの強風で諦めました。そこで台風情報を確認するために,近所の大型家電店で同軸ケーブルを買って来て,それに手持ちのロッドアンテナをハンダ付けして,とりあえず地元局だけは映るようにしました。アンテナの状態を調べての復旧は明日にします。そして,古い校舎は先ほども雨漏りがあってぞうきんで拭いて,バケツの場所を移動させましたが,今後大雨が降らずに,早く台風が通過して欲しいです。このペースでいくと明日は平常日課で授業ができそうで,それは何よりです。スーパーコンピュータのおかげで,進路予想や風向き,降水量の予報は正確になってきましたが,何とかこの台風の発生が科学技術によって抑制できたり,進路コントロールができる時代が来るといいのですが。せめてSociety6.0くらいまでには・・・。