10月も後半に入りましたが,まだまだ日中は暑いです。衣替えへ向け移行期間中ですが,まだ結構夏服の生徒が多いです。ただ,登下校の時間帯は涼しいので,男子は冬服の制服を着て来ても,気温の上がる日中は脱げるのですが,女子はそうもいかないので,移行中は夏服のセーラー服の上に防寒具を着てくることもOKにしています。最近しきりに校則の話題を聞きますが,本校は柔軟に子どもファーストで対応しているつもりです。校則は時代の流れもあって,もちろん私のような年寄りの世代は中学時代は男子はみんな坊主頭でした。私の愛読書(!)である「富田中学校50年史」によりますと,本校では,昭和41頃頃から男子は丸刈りとなり,それ以来続いた男子の丸刈りは,生徒会と学校側の話し合い,保護者やPTA役員,地域の方々や理髪業者からの助言も得て,平成3年2月1日より,「男子長髪も可」となったようです。これからも,中学生という時期に必要なルールを,本校の校訓の元,自己を律し,礼節をわきまえる富中生が仲間を思いやって生き生きと学校生活を送るために必要であれば,みんなで見直していきたいと思います。
さて,今月はホームページの更新が遅くなりました(誰も待っていない?)が,それは22日(土)に計画しておりました,先月行った本校の文化祭のビデオ上映会の様子をお伝えしたかったからです。(スミマセン。それなら何度も更新すればよかったのですが,個人的にバタバタしていたこともありまして,なかなか更新する時間がとれなかった言い訳です)
秋晴れの元,22日(土)9時より,本校の校区内にある県のコンベンションホール「アスティとくしま」で上映会を実施しました。事前に参加希望を募ったところ,300名以上の保護者(家族同伴を含む)から希望があり,学年別に3部屋の会場を借りて行いました。会場探しには,本校の副校長と教頭が何度も現場を確認し,打ち合わせをして決定してくれました。当日は,ほぼノーカットで3時間少々の上映でしたが,お子さんの出場しているところだけ見て帰られたり,そのプログラムに合わせてお越しになる方も多いと思い,いつでも出入りできるようにしていたのですが,多くの方に最初から最後までご覧いただきました。特に3年生の保護者はほとんどの方が全てを見てくださいました。開会の挨拶で3年生の保護者には次のお話をしました。「本日はお忙しい中,またせっかくの秋晴れの休日にも関わらず,多くの皆様に,令和4年度富田中学校文化祭の上映会にお越しいただき,ありがとうございます。この3年生は,新型コロナの影響を受けて,1年生の時は文化祭が中止,昨年も練習を始める予定だった夏休み後半の登校日が,2年生だけ休校となり,その後も夏休み中は練習できる日が無く,今年も中止せざるを得ないか,という意見も出て,実際に昨年の文化祭を中止した中学校や高校は多数ありました。しかし,1度も中学校の文化祭を経験したことが無いままに,3年生になって文化祭を迎えても,イメージがわからず盛り上がらないだろうから,それでは可愛そう,ということで実施を1週間遅らせて,今年と同じように初めて無観客で,演技は体育館で行いそれを教室まで,ネット中継ではなく,ケーブルを使って生中継する方法をとりました。その時も短時間の練習で,歌,ダンス,劇と素晴らしい出来映えでした。そして何より,先輩方の工夫を凝らした,学級毎の発表や素晴らしい有志の演技を見て,よし,来年は自分たちの番だ,という思いが高まったことと思います。そして今年です。夏休み前から,構想を練っていて,さぁこれから練習という時に,ご記憶にあると思いますが,お盆明けから第7波と呼ばれた爆発的な感染拡大が起こり,徳島県でも3000人を超す感染者が出たため,登校日はリモートとなり,夏休み後半の練習も全て中止となりました。開催予定日は昨年から素晴らしい,音響や照明の設備で本校の文化祭を盛り上げてくださっている谷本電気さんの予定もあり,簡単に延期ができなかったので,2学期が始まってからの1週間の時間割を工夫して,可能な範囲で練習,準備をして予定通りの日程で開催することにしました。
そんな短い練習期間しかなかったにも関わらず,これから見ていただきますが,本当に素晴らしい文化祭を3年生が中心になって,成功させてくれました。保護者の皆様も改めて,お子様の成長ぶりに感心されると思います。先週末,中学校最後の遠足に素晴らしい天候に恵まれて,USJへ行って来ましたが,その時の様子は十分お聞きになったと思います。
私は帰ってきた生徒を迎えておりましたら,バスから降りてきたある生徒が「めっちゃ,楽しかった。でもこれからは,なーんも楽しいことが無い!」と言っているのが聞こえてきました。その気持ち,すごくよくわかります。でもこの文化祭の様子を見ていただければおわかりになると思いますが,学級の素晴らしい団結力,チームワークで,これから苦しいことがあってもお互いに励まし合いながら,各自の進路獲得に向けて頑張ってくれるものと思います。それでは,どうぞごゆっくりご観覧ください。」 本当に休憩もなく,3時間余りを一気に上映しましたが,お帰りの時には多くの方が笑顔で「よかったです。」「十分満喫しました」等のお声もいただきました。なかには,「先生もがんばっとったなぁ,よぅ笑いました」と,副校長の顔を見ながら(!)おっしゃる保護者もいました(納得<笑>)。これから,急に秋が深まり,一気に冬がやってきそうです。四季のなかでこの「秋」が段々と短くなっていきそうで残念です。「〇〇の秋」をもっともっと満喫したいものです。〇〇は大変多くの言葉が入りますが,学校生活では「学びの秋」はもちろん,スポーツ,芸術,読書・・等が当てはまるのではないかと思います。スポーツでは,徳島市駅伝大会で,本校の参加者は,それぞれが自己ベストを成し遂げました。毎日の早朝練習をとてもよく頑張りました。チームとして上位に入るのも素晴らしいですが,本番で自己ベストを出すというのは,本当に立派です。この経験は,今後の子どもたちの人生にも大きくプラスになることでしょう。また,部活動でも現在,各種大会が行われ,1,2年生を中心に頑張っています。そして芸術の方では,本日(10月23日),本校の生徒作品が,管内の警察署が主催する「万引き防止ポスターコンクール」で最優秀賞に選ばれ,同じく小学生部門で受賞した児童と共にその表彰式と「1日警察官」の委嘱式が,大きなショッピングモール内の特設会場でありました。今後その生徒の描いたポスターがコンビニやスーパーに多数掲示されるようです。敬礼のポーズも決まっていました。
さて,今月のタイトルについてですが,「秋」を象徴する曲は数限りなくありますが,私は数年前に,かつての同僚らとカラオケ(懐かしい!もうそんな時間の過ごし方を忘れてしまいました)に行った時,英語の先生でもある彼女(今は大変なお立場で仕事をされています)が松田聖子さんの「風立ちぬ」https://www.youtube.com/watch?v=YOwAnZLQOWI を素晴らしい声で熱唱し,それ以来何度も,そういう機会があれば必ず歌ってもらい,今では秋を感じると無意識にハミングしている自分がいます。昨年もこの時期のHPにこの曲が登場したように思いますが,本当に松本隆さんの歌詞に,大滝詠一さんのナイアガラサウンドが加わり,それまでの彼女の曲に較べてグッと深みが増し,それまでぶりっ子(懐かしい響き<笑>)として距離を置いていた女性ファンが一気に増えたきっかけの曲とも言われています。ちなみに,これも以前も述べたかと思いますがこの「風たちぬ」の『ぬ』は,打ち消しの助動詞「ず」の連用形ではなく,完了・強調の助動詞の終止形ですから,この場合の「風たちぬ」は,「風が出てきた」という意味になります。そしてこの曲は1981年10月リリースですから,もう41年も前になりますが,CMにも使われていたので,保護者の皆様なら多少耳覚えがあるのでは無いでしょうか。今年の本校の文化祭では,若い先生方が企画してくれて,教職員は昭和に流行ったアップテンポな曲に合わせて,TikTokで紹介さてれているようなダンスを,数人ごとのグループで披露しました。若い先生方も懐かしい曲に合わせて踊ってくれました。
私たち管理職のお題は,サンプラザ中野くん(ここまでが芸名)さんの名曲「Runner」でした。上映会を最後まで見てくださり,この教職員のコーナーを御覧いただいた皆様,他の教職員はともかく,私のお見苦しいところ(!)をお見せしてしまい,申し訳ありませんでした。昭和のみならず平成の時代に流行った曲等,当時自分がよく聴いた音楽というのは,何十年経ってもその曲を耳にすると,当時の景色やその頃の自分の考えていたことまで鮮明に蘇ってくるのがいいですよね。保護者の皆様も是非,この曲が流れていた「〇ッキー」のCMの頃のことをお子様に話してあげてください。
それにしても,今も現役の松田聖子さんの歌唱力は,本当に当時から素晴らしかったと思います。あのユーミンですら絶賛するほどです。昔は(おじさんがすぐに言う常套句<苦笑>)アイドルでも歌唱力のある人が多かったように思うのですが・・。
最後に(いつものようにくどいですが・・),私にとって「〇〇の秋」は,読書です。なんて言うと,格好つけてるみたいですが,秋に限らず,昔から活字が好きなので,特に嗜好も無く,雑食(!) で何でも読み始めると止まらなくなるのと,秋だから夜長でなく,年中夜長(笑)のため,時間があるのでよく読み物を手にします。つい先日読んだ本で心に残る言葉がありました。それは,よくテレビにコメンテータとしても出演されている,早稲田大学・東京大学の共に名誉教授のロバート・キャンベル先生https://robertcampbell.jp/biography/ の言葉です。「人生には後悔があってもいい。それをしなやかに能動的に押し返すレジリエンスをもつ人に育ってほしい。」本校では昨年より,養護教諭が中心となって,このレジリエンスを養うことの重要性を子どもたちに伝えています。今までも多くのプリントをご家庭にも配布しておりますので,お子様と語り合っていただければ幸です。益々混沌として,予測不能になってくるこれからの世の中を「友愛 自律 互敬 互譲」の本校の校訓の精神で乗りきっていく子どもたちに,是非ともつけて欲しい力です。