雨水は、二十四節気の一つで、雪がやわらぎ、氷が解けて水となる頃を指します。空から降るものが雪から雨へと変わり、土中では草木が芽吹き始めるなど、日ごとに春の兆しが感じられる季節です。
「雨水」という言葉には、雪の季節から雨の季節へと移り変わる時期であること、そして雪や氷が解けて命を育む水へと姿を変えるという意味が込められています。自然の営みの確かな歩みを表す、美しい節目の一つといえるでしょう。日本海側などの雪国では、1月に降り積もった雪が2月中旬から下旬にかけてピークを迎え、3月に入ると徐々に雪どけが進みます。厳しい寒さの中にも、確実に春へと向かう自然の変化を感じ取ることができます。
七十二候「草木萠動(そうもくめばえいずる)」 3月1日~3月5日頃
草や木が芽吹き始める頃を表す言葉であり、長い冬を越えた自然が、静かに、しかし確かに動き始める季節の到来を告げています。
身の回りに目を向けると、草木の芽がほのかに薄緑に色づき始め、小さな変化の中に春の息吹を感じることができます。日本の伝統色にも、春の訪れを映す美しい色が数多くあります。やわらかな桜色、あざやかな菜の花色、芽吹いたばかりの若菜色など、それぞれが自然の姿を繊細に映し出しています。
こうした季節の言葉や色彩に親しむことは、自然への感受性を育むとともに、日本の文化や美意識への理解を深めることにもつながります。日々の生活の中で足を止め、草木の小さな芽吹きに目を向ける心を大切にしていきたいものです。
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